群馬県吾妻郡、川原畑「西宮旧道沿いの道祖神」

JR吾妻線、川原湯温泉駅で配布している「やんば散策マップ」の「川原畑コース」に沿って探す。吾妻川は利根川の上流に位置し、川原湯温泉駅付近は首都圏への用水供給と洪水調整のため、平成22年に完成予定の八ツ場(やんば)ダムの底に沈む。川原畑地区は川原湯温泉とは吾妻川、吾妻線を挟んで対岸の地域。

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散策マップとおり、道祖神があるよという案内板があるものの・・・人が歩いた形跡がほとんどない鬱蒼と繁った雑草。虫が大キライな私はかなり躊躇したが、どんどん先へ進む旦那に引っ張られ、意を決して踏み込んだ。
踏み込んだ先に山道が現れた。所々木が根元から抜けたような穴がぽっかり空いているちょっと足場の悪い道を進んだ角にちょっと光の差し込むところが見えて・・・

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あったよ。「ちいせー!」と旦那が声をあげる。右側の神様の顔が欠けちゃってるけど、人知れぬ場所にひっそりと佇む小さな双体道祖神は本当に神秘的。

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「西宮旧道沿いの道祖神」寛保元年(1741年)のもの。ダム水没の時には移設してもらえるかな。ひっくり返っていた湯呑みを元にもどして、保冷筒の水をちょっと分けてあげたりして。ちょっと冒険しないと見つからないような場所にある道祖神を探すのは、宝探しのようで楽しい。今回の旅行で一番印象に残った道祖神だ。

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左の神様は蓮のようなものを持ち、右の神様は手を合わせている。