ばんえい競馬

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北海道に4場あるばんえい競馬、北見と旭川はすでに廃止を免れないようだが、岩見沢が近々決断を迫られ、残る帯広は一場開催はムリなので岩見沢の返答待ちという状態だそうだ。岩見沢の飲食店主が中心に行っている署名活動があるようなので、紹介しておく。私も、明日、東京競馬場へ行く予定なので2枚ほど署名用紙を打ち出して持っていく。できる協力はいくらでもする。

http://carol.chu.jp/banei/

こういう署名活動を見るたびに、「君ら動くの遅いよ・・・」と思ってしまう。正直、今までの他廃止競馬場の例を見るに、ここから挽回する可能性は非常に低い。署名は「参考」としか取り扱われず、法的に何の力があるものでも無い。今回、文面上からしか分かりえないことではあるが、岩見沢からばんえい競馬が無くなってしまうと、黙ってても毎年廻ってきた競馬関係者がお店に来なくなってしまうよ、という危機感もあってのことだと思う。

それなら、せめて、危ないとささやかれ始めた時期から、街をあげてばんえい競馬を盛り上げるといった活動をしなきゃならなかったはずだ。競馬関係者だけでなく、競馬を守るために競馬を観戦するお客さんが沢山来るように自分達が努力しなきゃいけなかったはずだ。「ばんえい競馬」がどれだけ大切な街の「観光資源」であったことか、気が付くのが遅いよ。なんで風前の灯火になってやっと・・・じゃないと動けないんだろうか。

私は宇都宮競馬場でたまに場外発売されることから「ばんえい競馬」を知った。競馬場へは今年の3月に一度帯広に行っただけであるが、南関場外やオッズパークでたまに買っている。今後も北海道へ旅行に行く計画を立てるとすれば、多分道営競馬かばんえい競馬のある場所へ行くことになる。

旭川は道営競馬が残るが、ばんえい競馬の無い北見や岩見沢、帯広へは行く理由が無い。

帯広のばんえい競馬を題材にした映画「雪に願うこと」を見た。良い映画だった。あんな素晴らしい宣材も用意されてるのに、もっと上手く利用しようよ。ここで帯広が粘らないと世界でたったひとつの「ばんえい競馬」が消えることになる。ばんえい競馬は他の競馬と違い、「世界唯一の競馬」「北海道遺産」として必ず残る道があると思っていた。というか、ばんえい競馬は他の競馬と異なり、それだけ宣伝の素材に恵まれているということだ。帯広の人たち、岩見沢と同じ危機感を感じたなら、今すぐにでも立ち上がって欲しい。とりあえず 続けていればいつか良くなるとか、競馬事務所の経営改善任せとか、そんなことを言っていたらもうダメなところまで来ているのだ。競馬関係者も、街の飲食店も、自分達の生活を守るために競馬が無くなっては困るのなら、自分達でなんとかしようと思わなきゃいつまで経っても変わらない。
前に廃止に追い込まれて行った人たちの多くは、「どうしてもっと早く動かなかったんだろう」と後悔していると思う。そういう思いがなかなか他場に伝わらず、また同じことが繰り返されている。

普通の競馬なら移籍の道もあるかもしれないが、ばんえい競馬が消滅したら、騎手や馬の移籍先は無い。